第3章 服喪の実践と人間的魅力
 
 喪は、亡くなった人の近親者が一定期間家などにこもり、祝い事や交際を避け、身を慎むことをいいます。現在では、両親、兄弟などが亡くなると、忌引として一定の期間勤めなどを休み、喪に服しています。

 彦九郎は、天明6年8月に祖母りんが亡くなると墓の前に喪屋を建て、3年の喪に服しました。喪祭は朱子の『家礼』に従い行われました。喪中は喪屋にこもり、墓前で多くの和歌を近親の者たちとともに詠んでいます。

 喪の行為は上野国内や他国にも評判となり、多くの人々が弔問に訪れ、賽物が天明6年冬〜7年6月末で総計2貫860文に達したと日記に記されています。
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