第3章 服喪の実践と人間的魅力
 
 喪は亡くなった人の近親者が一定期間家などにこもり祝い事や交際を避け、身を慎むことをいいます。現在では、両親、兄弟などが亡くなると忌引として一定の期間勤めなどを休み喪に服しています。

 彦九郎は墓の前に喪屋を建て、3年の喪に服しました。儒葬や神葬は江戸時代では少なく、喪祭は朱子の『家礼』に従い行われました。喪中は喪屋にこもり、墓前で多くの和歌を近親の者たちとともに詠んでいます。

 喪の行為は国内や他国にも評判となり、多くの人々が弔問に訪れ、賽物が1カ月間(天明7年6月)で2貫860文(2貫838文)に達したと日記に記されています。
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