日本におけるシリアルキーの経緯

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目次

1、はじめに

(1)シリアルキーについて

シリアルキーは、シリアルキ端子からキーボードやマウスの信号を入力することが可能な、ハードウェア(入力ディバイスを接続するための)のインターフェースである。シリアルキーは、現在WindowsやMacintoshなどでサポートされており、利用できる。
シリアルキーのサポートにより、これまで機種に依存して開発したり選択したりすることを余儀なくされていた代替入力ディバイスが機種依存から解放されたり、1つの入力端子でキーボードとマウスの入力が可能になったりするメリットが得らることになった。
なお、シリアルキーは米国のTrace R&D Centerが提唱するはGIDEI(General Input Device Emulating Interface)が実用化された機能である。GIDEIは、その名称が示すように、シリアル端子接続された入力ディバイス(ハードウエア)の信号をキーボードやマウスの信号に見立てて利用するための共通規格である。
GIDEIに関する詳細は、以下を参照。
General Input Device Emulating Interface (GIDEI) Proposal DRAFT Version 2.0
A Brief Overview of GIDEI
「GIDEIの概要」の日本語訳(伊藤、松本)

シリアルキーの利用例としては、シリアルキー対応の入力ディバイス(Wing-SKなど)を利用することにより、キーボードによる操作をサポートしたアプリケーション・ソフトウェアを、1〜5点程度の外部スイッチにより「オートスキャン方式」や「ステップスキャン方式」などで操作することなどが可能になる。

(2) シリアルキー前夜

1993年ごろ、Trace R&D Centerはシリアルキーの規格を規定したGIDEI(General Input Device Emulating Interface)を策定する際に、日本も含む非英語圏もカバーするため、各国に意見を求めた。日本ではヒューマニティエレクトロニクス調査委員会などが対応した。1994年3月の同委員会の報告書には、GIDEIが日本でいちばん問題となる点は2バイトコードであると強調している。しかし、日本語版Windows95で提供されたシリアルキーを松本ら(1995/6)が確認した範囲では、提供されている1バイトコードの仕様で2バイトコードの文字(漢字など)を入力することが可能であった。
(参照:ヒューマニティエレクトロニクスに関する調査報告書, (社)日本電子工業振興協会, p.56, 1994/3. p.24-25,1995/3.)

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2、MS-DOS環境

(1) 1991年

英語版MS-DOS用のAccessDOS、Ver.1.00(G84F-9872-00)が IBMより提供される。
この中にシリアルキーが含まれていた。

(2) 1993年

日本語版DOS/V機対応MS-DOS用のAccessDOS、バージョン1.0が(GB88-0040-00)が日本IBMより提供される。
しかし、シリアルキーの機能のみ削除されていた。
なお、NECのPC-9800シリーズ対応MS-DOSには、AccessDOSは提供されなかった。

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3、Windows3.0/3.1(NT)環境

英語版Windows3.0/3.1環境では、AccessDOSと同様な機能を有する(Access Pack for Windows3.0/3.1)が供給されており、シリアルキーが利用できた。
しかし、日本語版Windows3.0/3.1で動作するAccess Pack Windows3.0/3.1は供給されなかった。

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4、Windows95(NT4)環境

(1) 1995年6月

日本語版Windows95ベータ版において、「ユーザー補助」(車椅子アイコン)があることを確認。
この中で提供されているシリアルキーの動作を確認した。(松本)
結果:DOS/V機版Windows95:OARG106の拡張キー(日本語対応のキー)が動作しない。
    PC-98版Windows95 :すべてのシリアルキーが動作不全。
*結果はマイクロソフトとNECに報告した。NECからは新バージョンまで修正しないと回答があった。

(2) 1995年12月

日本語版Windows95(4.00.950)発売される。
結果:シリアルキーの不都合はベータ版と同様であった。

(3) 1997年2月

日本語版Windows95 OSR2(4.00.950B)において、「シリアルキーを使う」を有効にすると、「例外0Dが発生しました」のエラーメッセージが表示され、Hungupすることを確認。(富士通、他)
これは、DOS/V機版Windows95、PC-98版Windows95 とも同様であった。

(4) 1997年4月

前項について、富士通が「例外0Dが発生しました」が表示されHungupするエラーを修正するソフトウェア[Serdev.exe]を作成。
これは、DOS/V機版Windows95、PC-98版Windows95とも動作する。(要再検証)

(5) 1997年10月

NECがWindows95(4.00.950 or 4.00.950a)のシリアルキー動作不全を修正するソフトウェアをPC-VAN及びNiftyにより提供する。(動作不全を確認してから2年半後)

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5、シリアルキーのトラブル対策

(1) Microsoftのシリアルキー・トラブルの情報

 [W95] シリアルキーデバイス設定時のエラー発生について

(2)SHIMAZUのシリアルキー・トラブルの情報

 Windows95直結機能の設定時の不具合対策について
#ここでは、どういうわけか直結機能とあるが、シリアルキーのことである。
対策措置ソフトウェアがダウンロードできる。

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6、Macintosh環境

(1) 1995年12月

Trace R&D CenterのWWWサイトにMacintosh SerialKeysが提供される。
詳細は、Information on Macintosh SerialKeys参照。
Macintoshの日本語環境(漢字トーク7.5)においてMacintosh SerialKeysが正常に動作することを確認。(金森)

(2) 1996年?月

 GIDEIに準拠するSerialKeysソフトウェア「FLAG_SKey」を開発、モニタ公開中。(宮本)
 HyperCardのスタックのSerialKeysデバイスエミュレータ「HyperKeyBoardV1.0」が添付されている。

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7、Windows98環境

(1) 1997年9月

Windows98の日本語β2版において「シリアルキーを使う」を有効にすると、「例外0Dが発生しました」のエラーメッセージが表示され、Hungupすることを確認。(要検証)
なお、ユーザー補助がデフォールト・インストールとならなず、ユーザー補助機能を追加して,シリアルキーを使う設定にしてするとHungupすることを確認。(要検証)

(2) 1998年1月

Windows98の日本語β3DOS/V版は、COMPAQ PRESAERIO 5526でシリアルキーが動作することを確認。(伊藤)

(3) 1998年1月

Windows98の日本語β3NEC版は、標準でインストールでユーザー補助機能インストールされない。
ユーザー補助機能を入れて,シリアルキーを使う設定にしても、シリアルキーが動作しないことを確認。
再起動しても同様であることを確認。(伊藤)

(4)1998年6月

Windows98の日本語版 RC4 Build 1910.2 May 18,1998 において、Wing-SKを接続した状態においてはシリアルキーが正常に動作することを確認。
また、シリアルキーの設定を変更したとき、リスタートしなくてもそれが反映されることを確認。(松本)

(5)1998年6月

日本MicrosoftがアクセシビリティWEBを開設。英語サイトはここ
日本におけるMicrosoft(R) Active Accessibilityの情報を提供開始

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8、シリアルキー対応入力ディバイス

(1) 1996年6月

シリアルキー対応入力ディバイスWing-SKを開発。(松本)

(2) 1997年7月

ジャイロセンサを利用したシリアルキー対応マウスを開発。(安藤:村田製作所)

(3) 1997年9月

Wing-SKプリント基板作製、Wing-SKを希望者に試用提供開始。(松本)

(4)1997年?月

スイッチ入力のためのプログラマブルシリアルキーデバイス試作。(伊藤)
#これはWing-SKと同等です。

(5)1997年?月

SerialKey Interface for 5 Switchs(Shareware)(笹野)

(6) 1997年11月

 Wing-SKを参考にして、シリアルキー対応入力ディバイスなんでもスイッチボックスを提供開始。(テクノツール)

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Texs Version: Ver.1.00 27/11/1997, Ver.1.01 3/12/1997, Ver.1.02 5/12/1997, Ver.1.03 18/1/1998
Html Version: Ver.1.1 22/6/1998, Ver. 1.2 25/6/1998,24/11/1998
by 松本@GEC


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