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自然には自然の中での力の葛藤がある。
片品で今や家となったログたちにもその力は残っていて、
加工されることに抵抗し、叫び声をあげ、また暴れる。
住むとなれば、それらの力と戦いつつ
折り合いをつけ、利用しなければならない。


ログと力で戦い、そして利用する。
(1997年9月20日)

ログ割れ目

オープニングのイベントも終わり、ここでゆっくりした気持ちで静かな夜をすごし始めたころ、突然「バキーッ!」という音がする。これには驚いた。全くの静寂の中、時には「ビシッ!」とも聞こえる鋭い衝撃音が、静かに読書している私を襲ってくるのだ。もちろん夜中に人が来るわけもなく、不安が増し、時には見えない相手から攻撃されるような恐怖となる。

棚 棚アップ

そんな夜を2週間ほど過ごした頃、原因が分かった。部屋の中を見ているうちに、あることに気がついたのだ。ログが割れる音だったのである。ここに使われているのは全て芯持ちのログ材なのだが、当然それは割れるのである。ログにしてみれば、こんなところでがっしり組み上げられては、暴れて叫びたくもなるだろうね。夜中の「絶叫」はその後3ヶ月ばかり続いたのだが、しかし私もめげてはいられない。ログの構造を利用することを考えた。一つを紹介すると、棚である。これは組み上げの三角形のすき間を利用して、棚板を支えさせた。機能的で見た目もすっきりする。

試食

さて、ログ材との最大の戦いは「反り」である。余りの厚い板でテーブルを作ったのだが、対角線に高さで10センチも反り上がったのだ。私は、ようしそれならこれでどうだ、と車を載せて矯正を試みた。ジープの前輪、全重量の半分としてもおよそ1トンである。だが、これはついに思いどうりに水平にはならなかった。負けを認めざるを得ない。それ以来、見るたびにそのテーブルは私に向かって自己主張している、と思わされるのである。



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