みんなの水ってどこから来てるの?                     〜水源を探りに行こう〜

今、世界は深刻な水不足です。そして、実は日本が大量に水を輸入してるってこと、ご存知ですか?倉渕では、持続可能な水資源作りを体験するボランティアを受け付けています。

■ 世界の水不足

今、世界的に見て水の不足は深刻な事態になりつつあります。例えばアメリカの穀倉地帯である中西部で徐々に異変が起こってきています。地下水が枯渇してきたのです。アメリカの中西部には古代にできた広大なオガララ帯水層という地下水層というのがあって、そこから水をくみ上げて農業をやってきたためです。その命綱の地下水が今、枯れてきています。このオガララ帯水層ではあと10年もすれば水がなくなって、農業ができなくなるだろうという声が、当地の農場経営者からも聞こえてきています。このような地下水は現在世界中で深刻な問題になりつつあります。


水不足の危険度

 問題なし黒低水色中青高紺データなし茶

 この地図は使用可能な水資源に対する現在の使用量,水供給の信頼性及び国家収入の関係に基づく複合指数を用いて各国の水不足に対する危険度を表したものである。

出典:

 Stockholm Environment Institute, Comprehensive Assessment of the Fresh-water Resources of the World, 1997

■ 水不足は日本の責任?

そんなこと、私には関係ないと思っている
人も多いでしょう。実はそうではありません。
この水不足は、日本に暮らす私たちにも大き
な責任があります。例えば小麦粉、牛肉
1kgを収穫するまでに、小麦粉は2t、肉牛は20トンの水が必要なのです。このような考え方をバーチャルウォーターといいます。日本の食料の70パーセント近くは輸入に頼っており、アメリカから、小麦、肉などを大量に輸入している日本は、大量の水を輸入していることになるのです。逆を考えれば、世界の水が足りなくなったとき、日本にも大きな影響があるということがわかります。

■ 高崎の水源の一つは倉渕

このようなことを考えると、水が資源として大切なものだということが改めて分かります。大切な水を守るためにはどうしたら良いのでしょう。世界の水が無くなってしまう前に、子供たちが自分の身の回りの水について考えるべきなのではないでしょうか。

高崎市では、烏川、利根川、地下水を主な水源としています。高崎の人たちの生活を支えている大量の水をもたらす、烏川の水は、倉渕から流れています

■ 身近な水源を守るために

水を蓄え、持続的に水を供給しているのは、豊かな山林です。豊かな山の木々は、地面に根を張り、木の葉の層を作り、安定して水を供給してくれます。

山を健全に保つためには、人の手を入れることが必要です。間伐をしないと、健康な木が育たず、水を蓄える力が足りなくなり、地すべり、土壌の流出、ひいては大洪水や水の涸渇といったことを引き起こしてしまいます。

倉渕では、この森林から流れ出る烏川の水源を調べる体験調査とともに、水源を守るための間伐、桟道作りのボランティアを受け付けています。身近な水源について調べる、そしてそれを守るための体験をすることによって子どもたちが学ぶことは非常に大きいものだと期待しています。総合学習などの一環として、学校単位でのご参加をお待ちしています。