第47回アミューズメントマシンショー レポート

  

 2009年9月17,18日(業者日)と19日(一般公開日)に、千葉県の幕張メッセ4〜6ホールを使用して第47回アミューズメントマシンショーが開催されました。AMショーコナミが不参加なのはいつも通りですが、事前の調査でカプコンも不参加という事と、アトラスアーケードから撤退と、だいぶ参加企業が減ってしまった事もあり、今回のAMショーは寂しい感じになってしまうのかな…と心配しながら行きました。

 今回もまた自分が気になったブースを中心に、思った事をダラダラと書いてみようと思います。そんな訳で、メーカーによって内容が濃かったり薄かったりしていますが、その点はご了承を。このページの写真は全てサムネイルになっていますので、気になる写真がある時はクリックして下さい。別窓で大きな写真が出てきます。

到着直後は少なかったですが…

 今回もまた気合いをいれて朝5時前に家を出て、会場に着いたのは8時ちょっと過ぎ。この時点で150人ほど列が出来ていました。参加企業と出展ゲームが微妙なのか、出足が鈍い感じがします。今回の待機列は建物内の通路じゃなくて、3,4ホールの間にあるやすらぎのモールでした。ここって屋根はあるものの空洞になっている為、外からの風が容赦なく吹き付け、待ってる間は結構寒い思いをしてました。開催中は暑いだろうからと半袖で行ったので、この待機中はほんの少ししんどかったです。

 開場直前には沢山の人が

 開場10分前になると、ガラガラだったやすらぎのモールは人でいっぱいになり、家族連れを数多く見る様になりました。連休初日で、どこか遊びに行きたいという家族も多かったと思うので、このタイミングでAMショーは絶好の行楽イベントになったでしょうね。やはり、入場料を払えば中のゲームはフリープレイというのが強いのでしょう…ただプレイの待機列もそれなりに長いですけど。

<< 注意! >>
 残念ながら今回もこのページにはコナミの記事はありませんコナミ自体が出展していませんでしたので。
 BMIIDXポップンDDRといった音ゲー、メダルゲーム、ビデオゲーム等、コナミの記事は一切ありませんので、注意して下さい。
 何でいつもAMショーには出展しないんだろう…AOUは毎回出てるのに。


NO考ゲームが再びタイトーあの有名なシチュエーションがゲームに…!?

 

 朝一で行ったのはセガでしたが、まず記事にしたいと思ったのはタイトー。企業日のアンケートで注目ゲームとなった、あの有名な場面を使ったゲームを紹介します。

本当にちゃぶ台があります

 超!ちゃぶ台返しは、巨人の星で有名になった、あのちゃぶ台返しを題材にしたゲームです。筐体のモニタの前にあるのがちゃぶ台で、それ以外は選択に使う左右ボタンのみ。プレイヤーができるのは、ちゃぶ台を上から叩くこと(何度でもできる)と、ひっくり返す(1度だけできる)事の2つだけ。しかし、ひっくり返すといっても、実際の筐体ではちゃぶ台の片側を持ち上げる感じになっているので注意。

 ゲームはまず、ひっくり返す状況を選ぶところから始めます。「家庭の食卓」「ホストバー」「結婚式場」「オフィス」から選んでゲームスタート。すると、その場面がモニタに映し出されますが、特に向こうから攻撃してくるとかは一切なく、淡々とその場面が進行するだけ。こちらがちゃぶ台を叩くとビックリしてこっちを向きますが、その後は何もなかったかの様にまた場面が進行。そして、自分の好きなタイミング(ゲーム開始60秒以内)で筐体のちゃぶ台を思いっきりひっくり返す!そうすると、画面内のちゃぶ台が派手に飛んでいきます。
 ただそれだけなら大したことがなかったのですが、ここから面白いのがこのゲーム。飛んでる間、それによって壊されたり落とされたりした物が損害金額として画面上にどんどんと出てきます。コップ300円とか、テレビのリモコン3000円など色んな物が壊れる度に金額がどんどん出てきます。その後、リプレイ画面色んな角度から見た破壊の様子が損害金額と同時に流れたと思ったら、哀愁漂うテーマ曲が流れて演出する辺り、シュール感を引き出してくれます。

 さらにその先があって、ちゃぶ台返しした時に飛んだ物の飛距離が出て、一番飛んだ物は何で何mだったかが出ます。私の時は、箸で3m40cmだったかな。そして、この後は炸裂した奥義を紹介。
 「奥義って何ぞ?」と思いますよね。例えば家庭の食卓の場合、投げた物が背景にいたネズミに当たると「ネズミ撃退」という奥義が発動した、という事でボーナス点が入ったりします。オフィスだと、投げた物がコピー機に当たると紙が沢山出てきて「紙吹雪」、天井のスプリンクラーに当たれば水が出てきて「ゲリラ豪雨」、机が部長に当たって、そのまま窓の外へ弾き出したら「人事移動(異動じゃない)」。他にも何か条件があれば、もっと面白い奥義があるかもしれません。

 最後、損害額と飛距離、奥義を加味してスコアが弾き出され、ランク付けされて終了という内容です。まさにNO考ゲーム、何も考えずに出来るゲームの上にインパクトも十分という事で、業者日のアンケートで注目度1位になってました。私も最初はバカにしてて「こんなのがゲームになって注目を浴びてる様じゃ、この業界もダメだな」と思ってましたが、1回やって考えが変わりましたよ。確かに、今回のAMショー一番印象に残ったゲームになりましたから。

 やっぱり弾幕系でした

 KOFといえばSNKが出した格闘ゲームですが、今回はザ・キング・オブ・ファイターズスカイステージという名前で縦スクロールのシューティングになっていました。しかし、どう見ても式神の城です、本当に(ry

 他には、サイバーダイバーというFPSゲームがありましたが、これは稼働中のハーフライフの続編って感じかな。筐体もそのまま使い回しでOKの様で、画面も敵のいる位置が出るレーダーが似てる様に見えました。他には、前回のAMショーでも出典されたエレベーターアクションデスパレードとミュージックガンガンが出典されていましたが、両方とも1台ずつしかなく回転率がすごく悪かったです。ミュージックガンガンは頑張って並んで1回やってみましたが、前回と比べて選べる曲が増えてました。もってけ!があったりハレ晴れあったり、Don’t say“lazy”あったりで知ってる曲が増えて良かったです。中には、初音ミクが歌うオリジナル曲MUSIC☆STARもあって、色んなところでミク活躍してるなーって思いました。


 確か前回のレポートもトップはタイトーでしたね。最近のタイトーは、インパクトがあったり印象に残ったりするゲームが多いので、これからもこの調子でがんばって欲しいです。できれば…ゲームの設置店を増やして欲しいかな。地元の群馬にはタイトー直営店が無いし…。


朝一で行きましたセガすごく…大きいです…

 アーケードゲームの展示会で、いつも広いスペースを取って色んなゲームを展示しているセガですが、今回もバンダイナムコとほぼ同じ広さの小間を取ってゲームを置いているだけじゃなく、ステージイベントも色々やって楽しいブースになっていました。

 何もかもが大きいです

 セガブースに近づくと、まず目につくのがこれ。大型スクリーンに映し出される大きなテトリス。これはデカリスというゲームで、内容はテトリスそのままです。しかし、色々な所が大きくなっています。

 まずはブロックが大きいテトリスはフィールドが10x20ブロックになっているのに対し、デカリス7x7に狭くなっています。その分ブロックが大きくなっていますが、ブロックはテトリスと同じ7種類のテトリミノがランダムで降ってきます。
 あとは、コントローラーが大きくなっています。右側の写真を見てもらえると分かりますが、レバーがすごく大きくなっていて、先に付いている玉が40cmくらいの大きさになっていて、これを両手で持って上下左右に動かしながらプレイします。回転ボタンは、この玉の所に2つ付いていて、それぞれ右回転と左回転になっています。

 コントローラーが大きくなってる分、降りてくるブロックの速さもかなりゆっくりになっているので、そんなに難しくないと思われそうですが、実はかなり難しくなっています。最大の理由は、フィールドが7x7しかないのにテトリミノは今まで通りな点。
 横も縦も狭くなっているので、ブロックがすぐにいっぱいになってしまうんですよ。そんなの消せばいいじゃない!って思われそうですが、それが当たり前の様にできないのがデカリスの難しいところ。不要なブロックが降ってきて仕方なく出来てしまった隙間、その隙間の上に積まれるブロックを消そうにも縦のフィールドまで狭い為に、高くは積めなくなっているのでリカバリが難しい。一番歓迎されるべきの一列ブロックが、置き場所に困って大変な事になるのもデカリスの特徴。間違えて縦に積もうものなら、7つしか無いフィールドの半分以上を使ってしまうという扱いにくさ。
 私もテトリスセガで最初に出た頃に結構やり込んでいましたが、このフィールドの狭さには泣かされました。そういう点で難しさはありますが、見た目のインパクトは十分に伝わってくるので、初見さんとかに受けはいいかもしれません。

4台で通信プレイできました

 セガの代表的なRPGゲームといえば、ファンタシースターシャイニングフォース。今回のAMショーでは、シャイニングフォースクロスが出展されていました。内容は、フルポリゴンのMMORPGで、実稼働する時はインターネット回線を使って通信プレイも出来るそうです。

 朝一で行って、2組目でプレイできたので待ち時間はゼロに近かったですが、その分すぐにゲームを始めてしまった為に、プレイ方法がよく分からなくて何が何やら。ATTACKボタンを押せば攻撃するのは分かったので、適当に敵へ近づいてボタン連打して試遊が終わった感じでした。本当は特殊攻撃があったんだと思いますが、説明書を読む暇さえなかったので出し方も分からず…。
 このままよく分からないまま終わってしまうのも何かな…と思い、再度やろうとしましたが…既に列は1時間待ちに。残念ながらあきらめましたが、もし次回プレイする時はちゃんと説明を読んでおこうと思います。

実際のブロックを積むのが面白い

 これはブロックピーポーというゲームで、大きな画面に小さなキャラが約10人とリンゴ等の食べ物が数個あって、そのキャラに食べ物を取らせるゲームなんだけど、それが空中に浮いていたりするんです。それを、ブロックを積んで足場を作りながら高い所へ進んでいって取らせるという、ちょっと頭を使うゲームになっています。昔、アイレムぐっすんおよよってゲームがありましたが、あれのブロックがゲーム内じゃなくて実際にブロックを積む様になったと思ってくれればいいかも。

ハンドルは反力が働いてます

 前回のAMショーで、座っている所が動く大型筐体で出展してたハマーが、今回は動かないグレードの廉価版として出展していました。4台並んでいて、通信対戦が可能になっていましたが、特に対戦させる事はなく各自好きな様に試遊していました。


 セガのステージイベントでは、このシャイニングフォースクロス以外にも、UFOキャッチャーダブルデカリスのステージイベントもありました。
 シャイニングフォースクロスでは、声優の柿原徹也さんのトークショーがありましたが、それ以外に声優だけじゃなくテーマソングも歌う水樹奈々さんビデオレターも流れて、そのテーマソングも聴く事ができました。
 UFOキャッチャーダブルの時は、お笑いのWエンジンの2人が出ていましたが、残念ながら撮影禁止。以前、博多華丸・大吉さんの時は動画は不可だけど写真はOKって事でサービス良かったんだけどな〜。


今回はガンダムなしバンダイナムコトーキョーウォーズ再び?

 バンダイナムコといえば、ガンダム関連でいつも長蛇の列が出来ていましたが…今回はガンダム系は何もありません。メインステージでは、湾岸ミッドナイト マキシマムチューン3DXを使った最速王座決定戦が開催され、白熱のバトルが大型スクリーンに映し出されていました。

 縦画面なかなかの迫力

 大型ワイド液晶モニタが縦になっているTANK!TANK!TANK!は、自機が戦車で他の人と通信対戦(たぶん店内のみ)したり、協力プレイで敵を倒しまくるゲームでした。AMショーでは、協力プレイで敵を倒す内容になっていました。
 まずは自分の顔を写真に撮る所からスタート。これは、以前にレースオン!で使われてたのと同じで、その写真が各戦車の上に表示されて、どの人がどの戦車を操作しているのか、一目で分かる様になっています。
 最初は、ザコ100匹を殲滅させる所からスタート。町の中にいる敵を協力して倒していき、時間内に100匹倒すとボスが出現。これがまた大きな敵で、高さ20mもありそうな三首の怪獣だったり大きなクモだったり。耐久力が高く簡単には倒せませんが、途中に落ちているアイテムで自機を強くして応戦してました。自機は無制限で、いくら倒されても復活する事はできます。ただ、スタート位置に戻されるので、ボスがいる所までの移動でタイムロスがあるので、なるべくやられないようにするのがポイント。

ジャックポット4000枚over

 今回カプコンが不参加でしたが、唯一マリオパーティ ふしぎのコロコロキャッチャーというメダルゲームが出展されていました。何でカプコンのゲームがナムコに?と思っていたら、今年の6月にアミューズメント事業の協業に関する合意書を締結したみたいです。その第一弾がこのゲームの様で、これからもこの2社が協同で開発したゲームが色々と出てくるかもしれません。


その他気になった所いろいろ…

  2次元絵は良いのに…

 リバーサービスでは、以前ゲーム筐体にホウキが付いていて、それにまたがってプレイするゲームを紹介したのを覚えているでしょうか。パラセロルンペ〜空舞魔導陣〜プレリュードというゲームですが、あれのホウキがなくなってレバーとタッチスクリーンの廉価版筐体が展示されてました。ゲーム内容は、空を飛びながら魔法を撃って対戦相手をやっつける、4人同時のFPS(と言っていいのかな?)ゲームです。
 プレイデータが専用カードで保存できて、戦歴や入手したアイテム、キャラの着せ替え衣装なんかが残せる様になっていました。パンフの絵を見た限りでは、結構良さそうじゃないの、って思いましたが、実際のゲーム画面はだいぶ世代の古いポリゴンキャラって感じになってしまい、動きがかなりロボットっぽかったのと、顔の表情が1パターンしかなくて、全く表情が変わらないまま動くものだから違和感ありまくり。まだ開発途中なんだと思いますが、この辺りをもっと改良しないとダメかな…って思いました。

 洗脳ソングは薄めでした

 ケイブデススマイルズIIをメインに出展。5台の試遊台を準備している所にシューターが数多く並んでいました。ブースには試遊台以外に、このゲームのイラストを書いている井上淳哉さんの絵が沢山展示されているコーナーもありました。

空気を送り込んで立たせています

 業務用はゲームだけじゃなくて、こういったオブジェなんかも展示してあったり。この辺りは業務用ならではの雰囲気がありますね。


最後に…

光吉さん網膜剥離は大丈夫かな?

 最後といえば、お約束のセガブースメインステージで熱唱するH.ライブ、今回もしっかりと見て来ました。今回はそのライブの中で、後半に3人の女の子が登場。デカリスのステージにも出ていた人たちで、実はゲーム中のBGMを歌っているそうな。このライブで2曲披露していましたが、本当は3人じゃなくて4人なんだけど、1人が流行りの新型インフルエンザにかかってダウンしたんだとか…こんな所にもインフルエンザの魔の手が…。ちなみに、その1人は小倉唯さんで、実はPSP版初音ミク -Project DIVA-のモーションキャプチャー役だったりします。

 しかし、今回は本当にゲームが無かった。コナミカプコンがいないだけじゃなく、出展しているメーカーもあまりゲームの種類を多く置いていなかったのと、試遊台が少なくて回転率が悪かったのもあって、あまりゲームが出来なかったです。
 このレポートの一番上にある全体写真、実は賑やかな所だけを撮ってあります。この視界を左にパンすると…

一番の混雑は横手やきそばでした

 こんな閑散としたスペースがあります。ネオ屋台村として、7つの屋台が色々な食べ物を用意していました。中には、秋田県横手市のやきそばで有名な栄屋もありましたが、逆に言えばそんなスペースを用意できる程、出展社が集まらなかった&出展しても広く使われなかった、って事でしょうか…。以前はビックサイトの東3ブロックを使っての開催なんて事もありました。会場内はブースでいっぱいになって、1日じゃ回りきれないほど賑やかさが、今では幕張3ブロックが埋まらない状況。何かこのままでは、来年は2ブロックに減って、最後はAOUと一緒に年1回開催になってしまいそう、そんな予感さえしてしまう状況でした。

 今回もプライズフェアのブースがあってキャッチャー系の景品が色々と展示されていましたが…全て撮影禁止。いつもなら、ある程度は容認されていたのですが…残念。中には、ハヤテ綾崎ハーマイオニーネコミミマリアさんのフィギュアがあったり、ヒナギクのクッションと等身大シーツがあったり…良いネタになるので撮りたかったなぁ。

 ゲームは少なかったものの、インパクトが十分あって一見さんの食らいつきが期待できるゲームが多かったのは印象に残りました。セガデカリスや、タイトー超・ちゃぶ台返しなんかは、今までにないタイプのゲームで見た目だけでも十分引きつける魅力があると思います。アーケード業界でがんばる為には、今まで想像できなかったゲームを実現させて、一般客層を取り込む様にしないと生き残れないのかもしれませんね。

 

 次回のレポートは、1週間後に開催される東京ゲームショウ。同じ幕張メッセでの開催ですが、こちらは1〜8地区を目一杯使っての開催なので、また頑張って行って来ようと思います。


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