第48回アミューズメントマシンショーレポート

  

 9月9日〜11日(一般日は11日)に、幕張メッセの4,5ホールで第48回アミューズメントマシンショーが開催されました。今回もコナミが不参加なのと、カプコンも参加しなかった事で、かなり寂しいイベントとなってしまいましたが、その中でも面白そうなゲームをいくつか試遊してきましたので、体験したゲームを中心に思った事を書いていこうと思います。

 前回のAOUでは、初音ミクのゲームが初お披露目という事もあって、朝7時半の段階で既に200人近く並んでいてビックリしましたが、今回は超目玉のゲームが無かった事もあり、並んでる人数はいつも通りって感じで、朝8時半到着で200人くらいの列ができてました。

 

 会場内も大きな混雑は無く、キャッチャー系のプライズものの試遊台が相変わらず混んでた程度でした。

<< 注意! >>
 残念ながら今回もこのページにはコナミの記事はありません。コナミ自体が出展していませんでしたので。
 BMIIDXポップンDDRといった音ゲー、メダルゲーム、ビデオゲーム等、コナミの記事は一切ありませんので、注意して下さい。
 何でいつもAMショーには出展しないんだろう…って思っていたら、理由が分かりました。
 コナミはAMショーを主催している日本アミューズメントマシン工業協会(JAMMA)を脱退しているからなんですね。


やっぱりダライアスはタイトー横長画面だよね!

 

 今回、朝一で行ったのがタイトー。お目当てはダライアスバースト アナザークロニクル。本当に久しぶりのダライアスですよ。

 初代、2から時はかなり経ってしまいましたが、ゲームの雰囲気・システムはほぼそのままで、ゲームを知ってる人なら「懐かしい!」って思うに違いない。筐体も初代を思い出させる様な作りになっていて、横長の画面に横長のシート、プレイ中のボディソニックまでしっかりと再現。画面は残念ながら2画面でしたが、ワイドモニタ2台を使っているので、実は比率的に似た感じだったりします(初代は4:3の3画面で12:3=36:9、今回は16:9の2画面で32:9)。しかも、モニタを上下に設置して鏡に反射させるあの仕組みそのままを使っていて、画面の繋ぎ目がほぼ皆無ヘッドホン端子付き。随所にこだわりを感じました。しかし、一つ注文をつけたいとすると、初代を一回り大きくした感じの大きさの中で4人同時プレイは狭いです。大人が4人で座るには結構きつかったので、もう少し広げてくれると嬉しいです。

 システムは過去作とほぼ同じですが、違う点が4つ。
・4人同時プレイ
 今回は4人同時にプレイできます。そこで気になるのがパワーアップですが、基本的にはカプセルが1個しか出ません。しかし、その1個を誰かが取るとカプセルがその場で光り出し、他の取ってないプレーヤーがそこを通過すれば取った事になります。つまり、取りこぼしが無ければみんなで仲良く平均的に強くなっていきますが、最初に取った人の場所によっては取りにくくなったり、背景に埋もれて取れなくなったりする可能性も…。
・筐体が選べる
 プレイ開始時に特徴の違う4機種から選べる様になっています。平均的、ミサイルがホーミング、接近戦に特化、そして初代シルバーホーク。初代シルバーホークのみ、この後に説明する「バースト攻撃」が無い。
・バースト攻撃
 バーストボタンを押すと、前方に強力なレーザー攻撃を2,3秒放ちます。ボタンを2回連続で押すとその場にお助け機を放ち、そこからレーザーを撃ってくれます。回数制限は無いものの、自機下にあるゲージが貯まった状態でないと発動しません。
・自機の向きを任意に変えられる
 初代は右向き固定、2はボス戦で自動的に自機の向きを変えていましたが、今回は変更ボタンが付いて任意に向きを変えられる様になりました。これで、自機より後ろにいた敵を前に出てくるまで待ってから攻撃しなくても、すぐに攻撃できる様になりましたが、それはつまり色んな方向から攻撃がやってくるという事。

 ちゃんとお魚さんのボスがいたりして、ゲーム内の雰囲気もしっかりとダライアス。最近シューティングといえば弾幕系って流れが多い中、それに乗らずあの頃のシューティングで遊べるのでかなり好印象。出回ったら是非プレイしてみたいですが、あの特殊筐体をどれだけのゲーセンで入れてくれるか…タイトー直営店は近くに無いし…ナイトストライカーみたくレア筐体にならない事を祈ります。

 ミュージックガンガン!も今回は続編として出展されていました。

 ゲームシステムは増量版とほぼ同じでしたが、雰囲気はだいぶ変わりました。メインキャラクターの絵が変わったので、それに合わせてゲーム中のプレイ画面もデザインが変わっていて、ターゲットマーカーも前作の丸から八角形みたくカクカクになっていました。でも、それ以外は基本的に変わってないので、前作からプレイしてる人なら特に問題ないかも。

 前作で選曲できた曲をそのまま引き継ぎつつ新たに新曲も追加。今回もハルヒの曲が追加されて長門キャラソンの雪、無音、窓辺にて東方からはチルノのパーフェクトさんすう教室ミク関連はみっくみく裏表ラバーズが追加されていました。他にも色々と追加され、全部で100曲くらいになるそうです。引継曲は、難易度が新たに選べる様になった曲(東方音銃夢は、前作で最終面で超むずかしいしか選べなかったのが、今回は1面からノーマルとハードを選択できる)がありました。

 他にも続編が色々出ていて、超ちゃぶ台返し!その2は新たに「お葬式」「アルバイト」「学校」が追加され、返した時に人へ何かが当たった時は「治療費」が出る様になりました。ソニックブラストヒーローズは、懐かしのソニックブラストマンが復活。前作同様画面では「暴走トラックをパンチで破壊しろ!」とか「強盗をパンチでやっつけろ!」といった場面を、2発のパンチで力を数値化しノルマを達成する内容。前作では一番難しくて隕石破壊だったのが、今回はどんな場面が出てくるのか…。

 今回タイトーは新しい試みとして「NESiCA x Live」というシステムを発表し、一例でブレイブルーコンティニュアムシフトIIを展示していました。

 これは、ゲームを基板で購入するのではなく、ネットからダウンロードするという配信システム。店舗ではこのシステムを構築する機器を一式購入。その後はゲームをダウンロードして店舗のサーバに保存、それを店内のクライアントに配布してお客にプレイさせます。ここで注目するのは、このダウンロードが無料って事。つまり、店舗はシステムを買ってしまえば追加費用無しで常に新しいゲームを入手し続ける事ができます。例えば、格ゲーでキャラが増えたとかバランス調整された、シューティングで続編が出た、そんな時は今までだったらその都度基板を買っていました。それが、このシステムだと無料。費用をかけず常に新しいゲームを入手できるのが大きな利点です。

 でも、そんな事をやったらメーカー側は全然儲からないじゃない?と思いますよね。そこはお店に対して従量課金でメーカーに支払をしてもらうそうです。例えば、1プレイ100円のうち、メーカーには20円支払って残り80円がお店の収入とか、そんな感じなのかな。お店としては、収入があった中からの支払いになるので、新しいゲーム基板を買ったはいいがインカムが悪くて償却しきれないというリスクが無くなるし、メーカー側もそんなリスクで消極的な店舗でも導入してくれるメリットがあります。

 心配な点とすれば、そのシステム全体を購入する為の費用がどれくらいかかるか、これが高いと中小のゲーセンで導入するのは難しいですよね。あと、従量課金で本当に収入が少なくメーカー側に来るお金も少なかった時、今度はメーカーで開発費が償却できなくなる可能性もあります。あと、ダウンロードという事で中古市場に流れなくなる事。さらに言えば、このシステムが無ければ動かせないので、ゲーム自体の保存・時代が過ぎた時のレゲーとしてのプレイが難しくなりそうな気も…。まだ未知数な所が多いので、今後を注目しましょう。


今度の大戦はセガ日本の戦国時代!

 

 今回のセガも、コマ数を大きく取って色々なゲームを出展していました。

  

 イニシャルDは6作目、今回はタッグバトルという新しい要素が追加されました。詳しくは見てませんが、2人1組になって、上りと下りで分担して対戦するそうです。戦国大戦は、今までの三国志大戦日本の戦国時代に置き換えた感じのゲームで、デモを見た時は上杉軍武田軍が出ていました。

 そんな中、私がプレイしたのはペンゴ!

 これもダライアス同様レゲーの部類に入るゲームの続編?な訳ですが、こちらはもともと1人プレイ専用だったのが4人同時プレイ可能になっていました。ゲームシステムは初代ペンゴと全く同じ、1レバー1ボタンでペンギンを操作しながらブロックを押して敵をつぶすゲーム。違う点は…
・残機制ではなく時間制
 1面90秒だったかな、その間にどれだけスコアが稼げるかを競います
・敵に触れても死にません
 敵に触れると気絶状態になって4,5秒ほど動けなくなるだけで、やられたという判定にはなりません。やられるのは、ライバルのペンギンが押したブロックにつぶされた時だけ。
・やられた後はお化けになる
 ブロックにつぶされてやられると、その場で幽霊状態になって復活します。この間は点数が普段の半分しかもらえませんが無敵状態になり、敵や飛んできたブロックに当たりません。しかし、ブロックは押せるので、その間に敵やライバルをつぶす事は可能。お化け状態20秒くらいで普通の状態に戻ります
・クリア判定は上位半分以内のサバイバル
 クリア時にプレイヤーを点数順にランク付け、上位半分(4人同時なら2人)が勝ち残り、負けた方は★が1つ無くなります。最初は2個スタートなので、2回負けるとゲームオーバーになりますが、逆に勝ち続ければずーっと残ります

 4人同時は白熱したバトルになるので、なかなか楽しかったです。プレイしている人もそれほど多くなかったから回転率も良く、今回のAMショー一番プレイした回数が多いゲームになりました。しかし、これをアーケードで出してプレイしてくれる人がいるかどうか…仮にいたとしても、継続的にプレイする人って少ない気がします。あと、1店舗で4人揃うというのもなかなか難しいので、できればネット対戦できる様にすれば…と思っても、セガがそこまでこのゲームを手入れするかは分からないし…。どちらかというと、家庭用向きって感じもしました。

 他にもアンサー×アンサーボーダーブレイクシャイニングフォースクロスの続編もそれぞれ出展されていって、シャイニングフォースクロスのステージイベントには声優の下田麻美さんが出演して盛り上がってました。

 大道芸人の風船パフォーマンス。隣のソニックも風船で出来てます…上手すぎすげぇ。


こんどのガンダムはバンダイナムコゲームズライブモニタ付き?

 今回のバンナムガンダムがメイン。でも写真撮影が禁止だったのでアンパンマン

 今度のガンダムカードを使って戦績が残せるのと、プレイ筐体以外にライブモニタが付きました。4画面に分割してそれぞれのプレイヤー視点を表示したり、マップ全体を空から見て戦況が確認できたり…戦場の絆みたいな感じかな。それ以外にも、このライブモニタでカードに記録された自分のリプレイを見たり、ランキングを表示したり…こういったシステムは最近の傾向に沿ってますね。

 カードも戦績が残せるだけじゃなくてカスタマイズが出来る様になっていて、ゲームプレイでポイントを貯めてゲーム画面のデザインを変更したりプレイヤーナビを変更したりできる様です。それ以外でもバージョンアップで出来る事が増えていきそうですね。

 そんなバンナムで気になったのがパックマンバトルロイヤル。誰もが知ってるパックマンが、4人対戦になって出展されました。セガペンゴ同様、基本的なシステムは初代パックマンと同じで、モンスターを避けつつエサを食べていってパワーエサを食べてモンスターを逆にやっつける。
 ところが、今回は同一フィールド上の4人同時プレイです。という事は…共食いです。パワーエサを食べたプレイヤーは、モンスター以外にもライバルのパックマンもやっつける事ができます。そうやってライバルを倒して最後まで残った人の勝ち、それを5面やります。それじゃ、プレイヤーが両方ともパワーエサを取っていたら?という点は、お互いあいこという感じでボールがお互いにぶつかって弾かれる様に、パックマンがお互い反対方向に弾かれるだけです。パワーエサを取ってないパックマン同士でもでも同じ。
 ちょっと勿体ないな〜って思ったのが、負けた人はその面が終わるまで待機状態になってしまう事。セガのペンゴ!はやられた後もお化けになってプレイが続行できたけど、パックマンは他の人の決着が付くまで待たなければなりません。その間が暇というか、寂しいというか…。例えば、やられた後はモンスターになってライバルを追いかけるとか、そういう要素もあって良かったんじゃないかな…なんて思いました。

 他にも太鼓の達人14も出展されていましたが試遊台が1つしかなかったり、メダルゲームもマリンちゃん1台しか無かったりで、かなりガンダムに偏ったスペースになっていたのが残念。小間数を小さくしたかったんだと思うけど、もう少し台数を増やしても良かったんじゃないかな…って思いました。


プライズ色々

 「え!もうメーカー別の感想は終わりなの!?」 「だって、メインの所はこの3社しか無かったんだもん…」

 ここがプライズ系の展示コーナー。年々、派手になってる気がする。

 あそびにいくヨ!のコーナー。やっぱり抱き枕とシーツがあった…。

 ワンピースのチョッパー。相変わらず出来がかわいいのです。

 実用的な車載小物いろいろ。シガーソケットから給電して、おにぎり温めたり、缶コーヒーを保温したり、マイナスイオンを出したり。

 俺の妹がこんなに可愛いわけがない、のマグカップ。作りはしっかりしているので常用できるかも。

 ポケモン関連のぬいぐるみも、チョッパー同様出来がいいですね。

 今回、クドリャフカを複数の場所で見た。クドわふた〜効果かな?

 プライズ用のお菓子色々。そんな中に、どこかで見た三人娘が…。

 いか娘って何ぞ?こういうのを出すのはタイトーだって分かってるけど。

 なのはさん&フェイト痛?キャッチャー筐体。確か秋葉原セガにもあった様な…。


もう最後のシメでございます…

 

 今回も最後はセガのH.ライブを見てAMショーを終えました。ゲストとしてボイスパーカッションの人が出てきましたが、この人もセガ社員とか…どんだけ人材が豊富なんだ。

 ここまで書いていて気付いた人もいるかと思いますが、出展されたゲームのほとんどが続編ものでした。このご時世、新規でゲームを開発して客を寄せるよりも、既に付いている客が逃げない様に続編を出し続ける傾向が強いですが、今回はそれがかなり色濃く出た感じがします。無難と言えば無難ですが、それでは結局先細っていくしかない訳で、それじゃ新規に色々作ろうとしてもメーカー側にそれだけの体力があるかどうかというとまた微妙…なかなか難しい局面なのかもしれません。

 公式サイトで告知がありましたが、今回コスプレイヤーを積極的に受け入れるという事で、更衣室とコスプレ広場、コスプレイヤー専用のプリクラを用意して歓迎していました。AMショーでコスプレ歓迎というのはほとんど前例が無く、どれくらいのコスプレイヤーが来るか未知数でしたが、実際は…私が確認できたのは10人くらい。DIVAが出ていたのでボカロを数人、三国志大戦と思われるキャラ数人、あとは私でも分からないキャラが数人、そんなくらい…私が思っていたよりも少なかったのが残念でした。

 今回の失敗は、告知が公式サイトのみで派手じゃなく情報が行き渡らなかったというのもあると思うけど、タイミングを逸したのもある気がします。確かに昔と比べてコスプレ人口は増えてるし、コスプレイベントも盛況。コミケでも至る所でコスプレを見る事ができる程になりましたが、そのコスプレを見るとほとんどがアニメか家庭用ゲーム機。今やアーケードゲームのキャラでコスプレをしてるのは少数になってしまいました。

 一昔前、格ゲーのストIIが最盛期だった頃、コスプレでも春麗を筆頭にストIIキャラがたくさんいました。すごかったのは、全キャラ全て揃ってた(E・本田やザンギエフも!)時もあった程。しかし、それも昔の話…最近は、格ゲー以外でも大ヒットしたアーケードゲームが無いし、あくまでゲームとしては好きだけど、コスプレするまでは…とその壁を越えられない人が多いじゃないかと…勿体ないけど、タイミングが遅すぎたと思いました。

 短いですが、今回のAMショーのレポートはこれでおわり。次回は東京ゲームショウですが、何と来週の土日なんです!今年は間がありませんが、頑張って行ってきます。その時はまたレポートを書いてみますので、また時間が空いていたら見に来て下さいね。


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