ニコニコ超会議レポート

 2012年4月28日と29日に、千葉県の幕張メッセ1〜8ホールでニコニコ超会議が開催されました。過去にニコニコ関連で何とか会議と題してイベントは開催されていた様ですが、一般に広く募った形で開催されるのは初めてかな。しかも、幕張メッセ1〜8を使うという規模の広さには驚きました。

 イメージ的には、大きな規模の文化祭って感じなのかな?数年前に24時間耐久コミケが開催された、あんな雰囲気になるのかな?と、今までに参加した事の無いジャンルのイベントで、一体どんな内容になっているのか色々と期待感がある一方、東京ゲームショウでも問題になっていた混雑については未知数で、どれくらいの修羅場になるのかも分からず、その点は少し不安でした。

 何だかんだで色々考えてても仕方ない、朝の移動については東京ゲームショウの気分で動けば間違いないだろう!という事で、熊谷始発から2本目の電車で行ってみました。会場には8時少し前に着いたのかな、いつも通りの時間に会場へ到着です。

 今回のイベントも展示内容によってブースが分かれていたので、印象に残っている事をダラダラと書いてみようと思います。このレポート自体も東京ゲームショウみたいない感じになりますが、興味のある人は最後まで読んでみて下さいな。


<< 朝の入場時にトラブル? >>

 私が会場へ着いたのは、初日が朝8時過ぎで2日目が8時少し前。入場は東京ゲームショウと全く同じで、イベントホール横から展示場外周に行き時計逆回りに会場の外を回させて入場待機列を作ってましたが、違っていたのはイベントホール横から展示場の外周へ行く所で有料チケットのチェックがあった事(東京ゲームショウは1ホール内の入場直前でチケットを渡す)。

 ここで問題になったのが、そのチケットをチェックするゲートが3ヶ所しか無かった事。1ヶ所あたり2人がいて、1人がチケットの回収もう1人が有料チケットで入場した事を証明する紙の腕輪を渡していましたが、たった3ヶ所では人の捌け具合があまりにも悪すぎでした。私は朝早くに会場に着いたから、まだ混雑する前で入場ゲートは全く混んでませんでしたが、9時を回ったあたりから人が混み始めてきて、会場外周に並ぶ待機列へ行く前にゲートのチケットチェック待ちで大行列が出来てしまった模様。

 と言うのは、今回はツイッターで色々と情報を入手しながら行動しようとスマートフォン片手に色々と見ていましたが、入場待機列で待っている間に見たツイートが「入場ゲートの列すごすぎw」とか「イベントホール横まで列つながってる」といった、待機列の話ではなく入場前のゲートの事ばかりでした。東京ゲームショウでは、チケットを捌く人は10人くらいいました。その時ですら入場は列を細切れにしながら少しずつ入れる位に混乱するというのに、たった3ヶ所でどうしろと…。2日目はそれが4ヶ所になったらしいですが、正直それでも焼け石に水…2日目も入場ゲート待ちの列がすごかった様です。


<< ニコつく2 >>

 ここは、主に「やってみた」や「ニコニコ技術部」といった、実際にやってみたり作ってみたものを展示していました。

 これぞレガシーデバイス!アニメでは、失われた技術の中で出てきたり、発展途上の科学で見かける事があるニキシー管が、このご時世に現存して動いている所を見られるなんて、技術部の力は本当にすごいです。大雑把に説明すると、電球の中で光るフィラメントの形が数字の形をしていて、1つの管に複数の数字が並んでいる所に、その部分だけ通電する事で数字が光って浮かび上がる、そんな仕組みです。今ではデジタル液晶で数字は表現できていますが、それが無かった時代はニキシー管が主流でした。

 戦姫絶唱シンフォギアの天羽奏が持つ武器ガングニールを作ってしまった人がいました。再現度がすごくて、写真で見て分かる通りリアルに大きい上に見事なまでに再現できているのが本当にすごい!見るだけでも圧倒されるのに、これに触れるだけでなく持って記念撮影OKという作者の気さくさ!恐れ入りました。

 他には、半球状のテントの中に入り、調理器具のボウルに穴を開けて中から光を照らす事でプラネタリウムを再現!とは別に、赤と青の3Dメガネを使って立体影絵を再現していました。正直、ただの影絵が立体になるだけでしょ?影が立体に見えるの?と半信半疑でしたが、実際に影絵を動かしてもらうと本当に立体で見えました!ただの四角い箱なのに、向こうからやってきてぶつかりそうになったり、スターウォーズの戦艦が頭上を通り過ぎたり…影絵のハズなのに立体に見えてしまう不思議…貴重な体験をさせてもらいました。


<< 陸上自衛隊 >>

  ニコニコで自衛隊?と接点が無いように思えるこの組合せ、実はニコニコチャンネルに陸上自衛隊広報チャンネルを持っているんですよ。

 ここでは、自衛隊の活動内容をパネルで紹介していて、隊員の方が親切に解説してくれました。さらに、自衛隊で実際に稼動している車両の展示も行っていて、触れたり乗ったりする事ができました。自衛隊との接点ってあまり無かったので、貴重な体験が出来て良かったです。車両については、一般道で走ってる所をたまぁに見る程度で、近場で見る事すら出来なかったですからね、それが乗る事も出来て面白かった。


<< ニコニコ言論コロシアム >>

 ここでは特設ステージを設けて、著名人を呼んで色んな事について討論していました。朝生みたいな熱さは無かったものの、出演者は真剣に話をしていて、観客席はいつも満員状態でした。特に有名著名人が出ているステージでは、溢れた人が立ち見状態になるほどの大盛況。

 1日目には枝野経産相が出演してクールジャパンについて話していました。この人、本当に福耳だったわ…。他には田原総一郎さんや上杉隆さんといった著名人も見かけました。

 言論コロシアムを仕切る壁に描かれた絵。縦の大きさは、私の身長を超え2m以上あります。となると、横は10mくらい…?


<< グッドスマイルカンパニー >>

 色んなキャラクターのフィギュアを手がけているグッスマ。無料ゾーンにブースを置いて、フィギュアや痛車の展示を行っていました。

 魔法少女まどか☆マギカ。主要キャラ以外に魔女まである所にこだわりを感じる。出来も相変わらずの安定した可愛さ

 アルティメットまどか。この時はまだ塗装前の状態で展示されていました。

 すーぱーそに子。確か、このブース内でリアルに塗装作業してたんじゃなかったかな。こういった作業の様子を見られるのは超会議ならでは。

 まどマギの痛車ですが、実は電気自動車だったりします。メルセデス・ベンツとの協賛で実現したというのだからすごい!


<< 作ってみた >>

 ブース自体は結構小さいですが、やってる事は大きかった。

 超巨大な料理を作るイベントを行っていて、1日目は超巨大ハンバーグ、2日目は超巨大ホットケーキ。調理器具もフライパンなんて甘ったるいものは使えず、タライを使っていました。調理したものは小分けにして欲しい人へ無料で配っていて、私は1日目のハンバーグをもらう事ができました。正直、見た目は形が崩れていた為に焼いた挽肉状態でしたが、味はしっかりハンバーグで火もちゃんと通っていて美味しくいただきました。


<< アイドルマスター >>

 ここでは、765プロダクションをだいたい再現していました。

 人が多くて公開できそうな写真がこれくらいしかありませんが、結構細部まで色々と再現されていました。しかし、全部の部屋が再現されてなかったあたり、だいたいと言ってるだけの事はあります。


<< 超鉄道 >>

 電車好きにはたまらなかったブース。中でも、特急車両の公開解体買付が面白かったです。

 ブースはステージと、その横にトレインシミュレータが置いてありましたが、このシミュレータがすごかった。画面は実写ってだけじゃなく、操縦席も実際の車両で使われていた運転席を使っている所にリアルさを感じました。

 特急車両の公開解体買付は、会場と解体が決まっている車両が置いてある場所を生中継でつなぎ、少しずつ解体してパーツ毎に分け、その場で値段を決めて欲しい人を募集、抽選で購入者を決めていました。例えば、運転席のスピードメーターが3千円とか、グリーン車の座席2人掛けが3万円普通車の座席3人掛けが2万7千円JNRのロゴが入った非常灯3千円…しかも、この金額に国内の送料が含まれているんだからすごい!正直、グリーン車の座席は欲しいと思いましたが、あの座席は単体で何と70kgもあるんですね…置く場所的に断念しました。というか、70kgもある座席を配送するだけで何万って飛ぶ気がします。

 この公開買付で良いと思ったのが、オークション形式ではなく決められた額に対して抽選にしていた事。これなら、お金をあまり持っていない子供でも買えますからね。車両の扉を開閉するスイッチも数千円で売られていたので、これくらいなら小さな鉄ちゃんでも何とかいけそう…かな?


<< ニコニコ超神社 >>

 ホール4〜5の中央に鎮座した神社。ちゃんと人がくぐれる鳥居があり、高台には本殿を設置。即席なので、いかにもスタジオセットって感じでしたが、結構大きかった事もあって人が多く訪れていました。

 普段は本殿前で普通にお参りできて、その様子はネット上にリアルタイムで流れ、それに対して見てる人がコメントを入れられる様になっています。つまり、ネットで顔が割れてもOKな人限定。結構若い人がそんなのお構いなしって感じでお参りしてましたね。

 この神社では、何と結婚式までやってました。人力車で新郎新婦が鳥居前までやってきて、そこから本殿まで行きちゃんと婚姻の儀を執り行っていました。当然、その内容も全てネット上に流れていて、見てる人から色んなコメントで嫉妬激励お祝いの言葉色々ツッコミ満載で盛り上げていました。しかし、神主が黒人の外人さんを使うのは意表を突いて面白かったんだけど、儀の最中にガムを噛んでたのは微妙だったな…。「お前、神主だろっ!」ってツッコミをいれたくなりました。


<< ニコニコ超めじるし >>

 会場内には、ニコニコを連想させる目印がいくつか置いてありました。それをいくつか紹介してみます。

エアーマンが倒せない。そのエアーマンが着ぐるみのコスプレでいました。しかし、常時いる訳ではなく、たまに休憩でいなくなる時も…。

アイドルマスターの双海姉妹。等身大の人形ですが、実は精巧なペーパークラフトで出来ています!すごすぎ!!

 

左の写真は、魔法少女まどか☆マギカのまどか・マミ・ほむら・QBで、右はFate/Zeroのサーバント。両方とも木彫りですが、出来が粗いと言ってはいけません。なぜなら、この木彫りはチェーンソーのみで作ったものだから。ニコニコ動画で「ジェイソンさん」と検索してみて下さい。

モンスターハンターのモンスターを石粉粘土で作成したもの。こちらも細部まできれいに再現しています。


他に撮ってきた写真を色々と…

アニマルビデオ撮影会にいたアルパカ。他にはネコと戯れるコーナーもあったりで盛況でした。もふもふしたかったなぁ…。

無料コーナーにあったブシロードブース。中は迷路になっていて、スタンプラリーで中にあるチェックポイントを通過してゴールすれば、何か景品がもらえてました。

無料コーナーのソニーブース。東京ゲームショウみたくゲームの試遊をさせていましたが、試遊待ちの列はそれほど長くはなかったです。東京ゲームショウと客層が違うのかな。

ソニーブースにある小さな特設ステージでは、ゲームの紹介を生放送で流していました。トロとクロも出演していて、ちょうど記念写真を撮らせていたので1枚。

ローソンブースでまどマギのグッズが販売されたのですが、限定1000個がなかなか完売にならなくて、結局14時くらいまで売ってました。コミケなら1000個なんて瞬殺なのに、やっぱり客層が違うのかな。

未来の超宇宙展コーナーでは、はやぶさやロケット等の模型が展示されていましたが、表の看板で思いっきり誤植が…。

有料コーナー入り口に鎮座する大型モニタ。会場内の様子を映していましたが、この画像がそのままネット上にも流れていて、それを見た人がコメントを入れると、そのメッセージが表示されました。つまり、会場の人と家で見ている人をつなぐ橋渡し役

入口前には色々な人から贈られた花が数多く並んでいましたが、中にはニャル子さんからのものが…。

角川ブースにあった、これゾンの痛車。グッスマにも置いてあったり、無料エリアには個人の痛車が何十台と展示してあって、とても華やかでした。

最後に…

 入場時のトラブルがあった以外は、これといって大きな問題も無く無事に2日間開催できていたと思います。ゲーム関連イベントと違い、色々な催し物が見られて本当に文化祭みたいな感覚で楽しめました。場所によっては混雑している所もありましたが、おおむね移動に関してはそれほど苦痛は感じませんでした。

 他にも色々な事をやっていて、超運動場ではスポーツチャンバララート体験体力測定。ステージではMay'nさん浅倉大介さん緋弾のアリアとアクセルワールドのOPを披露していたり、その浅倉さんが今度は別のステージで小室哲哉さん即興で生演奏したり。将棋・囲碁では有段者が指導将棋をしている所を見てプロのすごさに関心したり、ニコニコ動画歴史博物館で過去のプレーヤーを見て懐かしんだり…本当に書いてたらきりがない程に。

 公式ではまだ来年の開催は未定という事ですが、もしまた開催されれば是非行ってみたいですね。2日間行って物足りなさは無かったですが、次は次でまた新たな催し物があると思うと、また見に行ってみたい。ただ、今回の開催で4億円の赤字を出したという話もあり、次回はどうなるのか…。

 

前のページに戻ります