秋蕎麦栽培日記(3) 


1998年10月24日(日) 快晴
いよいよ刈り取りです。
所が、なかなか手入れが出来なかったことや雑草にはとても良い
環境だったこともあって、蕎麦の背丈よりも雑草の背丈の方が
高いのです。
朝9時に、角田さんと私が現地に集合し、手順を決めました。
大きなビニールシートに上に、雑草と一緒に刈り取って、天日に
干し、乾燥したら棒か何かで、蕎麦の実をビニールシートの上に
たたき落とす。その後、蕎麦の実と余分なものをより分けて
収穫しよう、と言うことになりました。

二人で、鎌を振りかざし格闘すること3時間半、見事に雑草と
蕎麦の山が出来ました。ビニールシートの上に広げて、乾燥させる
準備が出来たところで、今日の作業は完了です。

しかし、それにしても腰が疲れました。これは、一週間くらい
効きそうです。でも、旨い蕎麦を食べるためには頑張らねば・・・。
後は、晴天が続くことを祈っています。
 



1998年10月30日(金) 曇り
早朝、蕎麦の乾燥具合を見に行った。
ビニールシートの上に広げた蕎麦と雑草達は、夜露に濡れないように
夜は別のビニールシートを被せておいたので、毎朝剥がして
日光に当てるようにしている。
被せたビニールシートの上は、夜露でびっしょりと濡れている。
それを剥がして見ると、刈り取ってから6日目だがかなり
乾燥してきている。後、4〜5日で蕎麦の実と分離させる作業が
出来るであろう。


1998年11月8日(日) 晴
畑に干して有った蕎麦の実と雑草達を、自宅に持ち帰った。
本当は、広げたビニールシートの上で棒でたたき、実を落とす
作業を行うのだが、何故か時間が取れず、三人で山分けして
自宅に持ち帰り、脱穀の作業を行うことになった。

当日、ゴミ袋に詰められた蕎麦の実(でも殆どは、枯れた
草や茎)を分配し、自宅に持ち帰って貰った。
各自が時間を取って脱穀と選別作業を行い、最終的に
何キログラムが収穫できたのか調べることとした。



1998年11月23日(月) 晴
我が家に分担された蕎麦の茎と雑草達を前に、いよいよ
作業開始である。
縁側に広げたビニールシートの上に枯れた雑草を広げ
上から手でたたくと付いていた実がポロポロと落ちて行く。
その後、枯れた雑草や茎を丁寧に取り除いて行く。

最初に山と成っていた雑草は、取り除くと体積が1/20位に
成ってしまった。
全部をかき集めても、とても5kgには届かなそうである。
一体何キロに成るであろうか?
約3時間半程度の作業であったが、座りながらの作業で
またも腰が痛くてたまりません。

農家は機械でやってしまうのでしょうが、昔の人はこれらの
作業を全て手作業でやっていたことを考えると頭が下がります。
他のメンバーは、どの様なすすみ具合であろうか、気には
なるが大変だろうと推察します。



1999年2月11日(建国記念の日) 晴
昨年から、ずぅーーーーーーっと中断していた、蕎麦の実の処置を
進められた。先日、会社の同僚に「石臼」を貸してくれるよう依頼したら
本日自宅に届けてくれたのである。

三人で分担して、ゴミ取りを行った蕎麦の実は、全体で約4.5kg位
であった。取りあえず、三人で均等分割しようと言うことで了承して
貰っているが、何とか粉の状態にして食べてみたいものである。

今度の日曜日にでも、石臼で挽いて見よう。



1999年2月13日(土) 晴
待ちに待った休みがやってきました。
早速、自分でゴミ取りをした蕎麦の実を約650g程取り出して、石臼挽きの
開始です。
ゆっくりと、左手で回し、右手で上の穴から数粒ずつ投入して行きます。
最初はなかなかタイミングが合いません。余分に入れすぎると、石臼が
上滑りのような感じになり、細かく挽けません。

初めてから、かれこれ1時間20分くらいで何とか挽き終わりました。
結構重労働です。粉は、60メッシュの篩にかけ、ビニール袋に保管しました。
計ってみると、420gでした。歩留まりは結構高かったようです。

その後、早速打ってみました。生粉打ちです。
通常は、加水率は50%位ですが、とても纏まりそうにも有りません。
結局、55%位になったのでしょうか、多少入れすぎた気はします。
色が真っ黒に近いくらいになりました。打っている最中にも、蕎麦の香りは
全然しませんでした。 新鮮(?)な筈なのに、何故かなぁと感じていました。

茹でてみると、尚更真っ黒になり、あまり美味しそうには見えません。
水を切って、試食です。
まずいっ!!!
残念ながら、色・艶・香り・味、全てにおいて落第です。
鬼殻が混入したのか、歯に当たります。それも、味を落としている原因でしょう。
残念ながら、石臼での蕎麦挽きは失敗でした。

問題は、残った蕎麦をどうするかです。


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