蕎麦打ちの手順(1:木鉢) 

並蕎麦の打ち方


そば粉にも、沢山の種類があり、打ち方の難しい「粗挽き」や、比較的繋がりやすい「挽きぐるみ」などがあります。
此処では、製粉所から購入した「並粉」と呼ばれる蕎麦粉を使用して、手順を説明します。
皆さんが、興味を持たれて様々な蕎麦粉で挑戦して戴ければ幸いです。


蕎麦打ちの手順 (1:水回し)(2:延し)(3:切り)(4:茹で)
                       

大工程 中工程 説     明 ポイント
水回し 水回し 先ず、用意した蕎麦粉(400g)と小麦粉(100g)をこね鉢に入れる。(篩いにかけて玉を無くしながら入れる)蕎麦粉と小麦粉を手で、充分に攪拌して、均質に混じるようにする。 

平らに均した「蕎麦粉」に、準備した水(約200〜230cc)の約1/3位を、静かに蒔く。 
両手の指を立てて、蕎麦粉と水を攪拌する。 
蕎麦粉の軟らかい玉が沢山出来るので、丁寧に素早くさらさらに成るまで充分に攪拌する。 
この時、絶対にこねてはいけません! 
粉がさらさらになったら、残りの水の半分を加え、同じように攪拌します。 
最後の1/3の水を加えるときには、様子を見ながら、少しずつ全体にまぶすように加え、攪拌します。 

全体が直径0.5〜1.0cmくらいの兎の糞の様に成ってきたら、水回しも完了です。

この工程が一番重要です。 
丁寧に素早く、優しく作業して下さい。 

蕎麦粉は、絶対にこねてはいけません。 

加水は、全体重量の40〜45%を目処に調整して下さい。 
 

括り こね鉢の全体に散らばった、兎の糞のような小さな固まりを左右の手のひらで押し出すようにしながら、全体を纏めます。 
自分の全体重を掛けながら、手前から向こう側に押し出すように、練りながら鉢の中に残っている蕎麦粉の固まりをひとまとめにします。 
手に付いた、粉も全て取り除き一緒の玉(どうと言います)に纏めます。
全体に行き渡った水を粉の中に、押し込む要領で行います 
 
練り 全体に配分された水の力で、粉の持つ粘りけを引き出す作業です。 
両手の中に包み込む様にして、どうを手前から向こう側に押し延ばすようにします。 

両手の親指の付け根の軟らかい部分を使って表面に艶が出てくるまで、しっかりと、何回も行います。 
体重は掛けますが、一回毎の押し出しにはそれ程力を入れません。 

向きを変え、万遍なく練って行きますと、表面がつやつやしてきます。(これを面が出ると言います)

何回も練っていると、自然に手のひらに粘りを感じてきます。 

同時に表面が、つやつやとしてきます。

菊揉み 艶の出てきた「どう」の表面にキズを無くすため、又練り込んだ空気を追い出すために、菊揉みという作業を行います。 
どうの真ん中めがけて、外側のつやつやを纏めてゆく感じで、キズやしわを一カ所に集めて行きます。 
丁度、集まったキズの形が菊の花の様に見えるところから菊揉みと称します。 

更に、集まったキズの部分を鉛筆の先の様に回しながら尖らせて行きます。丁度円錐形を作る感じです。 
逆さにすると、大きな涙のようになった「どう」を尖った方を下にして、上から少しねじり回す様にしてお饅頭の様に形を整えます。 
これで、すっかり表面のキズは無くなり、綺麗なお饅頭が出来上がりました。 

ここで、こね鉢の作業はお仕舞いです。 
両手を綺麗に洗って、タオルで拭いて下さい。

表面にキズが付かない様に、出来る限り丸く、絞り込んだ 花びら模様が均等に成るようにする。

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