僕の本格的な釣り人生は、”A River Runs Through It”を見て始まった。映画は In our family, there was no clear line between religion and fly fishing. の名文で始まる。確かに、釣りには宗教に似た何かがあるように感じる。釣りが魚を捕るための手段であることは今も昔と変わりはないが、人の食(物質)を満たすために生まれた釣りが、今は人の魂の糧になっているんだろう。僕は今、釣りに生かしてもらっているという風に感じる。GT(Giant Trevally)を最初に釣り上げる人の多くが涙を流すが、それも、GTフィッシングの持つ精神的な何かがそうさせるのだと思う。釣り師のGTに寄せる畏敬の念がGTFを「キャスティングの最高峰」と言わしめているのだろう。 なにはともあれ、僕はGTにゾッコンである。 そんなことで、今年もパラオにやって来た。サンゴ礁に囲まれた豊かな海に感謝をしながら、サカナを神からの授かりものとして扱うパラオのガイド達とボートで4日間を共にした。 |